【中小企業診断士】「ロジカルシンキング」について
こんにちは、中小企業診断士の諸岡です。
本日は、「ロジカルシンキング」について書かせて頂きます。
早速ですが、こんなことを言われたことがある方はいらっしゃるのではないでしょうか?
「きみの言っていることがよく分からない」
「結局、何が言いたいの?」
「話が長いだけで、言いたいことが伝わってこない」
ちなみに私は365日ほぼ毎日言われていましたし、自分でも自分の言っていることが分からないと悩んだことも多々あります。
私の口癖は、「要するに」だそうですが、「要されていない」とよく指摘されたものです。
ロジカルシンキングとは?
なんでもかんでも英語で表記すると難しいのではないかと思いがちですよね。
「ロジカルシンキング」とは「論理的思考法」(これでも難しい…)、即ち、「筋道をたてて考える思考法」のことです。
ロジカルシンキングを身に着けることで次のようなメリットがあると言われています。
■思考を分類し、図式化するので考える時間を短縮できる
■全体像を把握しやすくなるので、優先順位をつけ効率化できる
■目的が明確になるので、メッセージを的確に伝えられる
■全体をもれなく構造的に考えるので、説得力が増す
ロジカルシンキングの基本「MECE」とは
「MECE」(ミッシー)とは、ロジカルシンキングを身に着ける上で一番ベースになる考え方です。
日本語にすると「モレなく、ダブりなく」です。
ある会社のマーケティング部門の人が、こんな会話をしていたとします。
Aさん:「この製品は、30代の人をターゲットにして売るべきだ」
Bさん:「そうですね、育児に専念している専業主婦にニーズありそうですよね」
この会話に何か違和感があることに気が付きませんか?
Aさんは「30代の人」と言っており、30代の人には「会社で働いている人」もいれば「育児をしている人」、場合によっては「学生」もいるかもしれません。まして、性別がどちらとは言っていません。
一方、Bさんは「育児に専念している女性」と言っており、専業主婦をイメージしているようです。
両者の会話には認識にずれがある可能性があります。
ここで全体像を見て見ましょう。
この通り、全体像をモレなくダブりなく切り分けると、両者の認識にズレがあることが分かります。
上記の通り、何かものごとを考えるに当たり、全体像をモレなくダブりなく切り分けられた状態を「MECE」と呼びます。
MECEというのがロジカルシンキングの入り口中の入り口ですが、これを意識することが実はそれなりに難しいわけで。
MECEを考える切り口
MECEな状態に物事を切り分ける際には、色々な切り口があります。
例えば、「時間」です。
時間は1日に24時間しかありませんので、例えば「0時~10時」「10時~20時」「20時~24時」と言えば、これでモレ・ダブりなく切り分けられています。
これが、「0時~10時」「9時~15時」「18時~23時」となると、重複している箇所と抜けている箇所がありますので、これはMECEに切り分けられているとは言いません。
その他、性別(男女)、年齢などなど、様々な切り口で分けることが出来ます。
よくあるMECE例です。
・売上高=「客単価」+「客数」
・経費=「変動費」+「固定費」
ロジカルシンキングで大事なことは、全体を切り分けてから論じることです。
次回以降、このMECEを活用した「フレームワーク」とその活用方法についてご紹介いたします!