【マーケティング】顧客心理をつかむマーケティング手法「カリギュラ効果」
こんにちは、中小企業診断士の諸岡です。
前回に引き続き、顧客志向について考えていきたいと思います。
本日は「カリギュラ効果」というものについて。
もちろん、これらは全ての人に当てはまるとはいえませんが、非常に効果的な心理作戦であると言われています。
企業の宣伝やプロモーションの一つに組み込んでみてはいかがでしょうか?
カリギュラ効果とは?
皆さんはこんな広告を見たことがありませんか?
「興味がない人は買わないでください」
「この本は危険ですので読まないでください」
実は、これらはカリギュラ効果というものを用いた心理作戦に基づくプロモーションです。
「人は何か禁止されると、その禁止事項を破りたくなる」という心理を持つという考えに基づいています。
そして人はこの禁止されたことに対して逆に興味を増幅させ、そのフラストレーションを満たしたいという行動に移すと言われています。
これは、アメリカの心理学者ジャック・ブレームという学者が見出したものです。
もちろん、売り手は本当に禁止しているわけではありません。
顧客の心理を突いた宣伝をしていると言えます。
カリギュラ効果の歴史
この「カリギュラ効果」というのは、かつてアメリカで放映された、ローマ皇帝の「カリグラ」を取り上げた映画に由来しています。
どうやらこの映画は、当時のアメリカにおいては過激なシーンが多すぎて放映を一部の地域で禁止したそうですが。逆に興味を引く結果となり、放映された地域に人が殺到したそうです。
これがきっかけで、「カリギュラ効果」という考え方が生まれたとされています。
実はこれがビジネスにおいても用いられるようになっていきました。
今や製薬業界ではプロモーションに関するガイドラインがあるため、「効きすぎるから使わないでください」というようなプロモ―ションはできませんが、他の業界では結構用いられています。
カリギュラ効果を用いた事例
最近では健康志向が優良視されるようになり、ダイエット食品なんかも多く販売されています。
ダイエット食品のCMなんかでは最近こんな文言をよく見かけます。
「痩せたい人以外は使わないでください」
また、映画のポスターなんかでもよく見かけるホラー映画の宣伝文句。
「心臓の弱い人は見ないでください」
大ヒットゲームの「モンスト」、これもこんな文言で一時宣伝したこともあります。
「10月は絶対にモンストをやるなよ」
これらの通り、様々なビジネスシーンにおけるプロモーションで用いられています。
カリギュラ効果の注意点
非常に効果的なマーケティング手法であるカリギュラ効果ではありますが、注意も必要なことがあります。
それは、興味を惹きつけすぎることによって想像以上に期待が増幅することです。
その結果、「思っていたほどではなかった」や「えらそうに」という思いに駆られてしまうこともありうるということです。
禁止することで消費者の興味をそそることは非常に効果的である一方、適度な禁止にしておかなければ期待を裏切る結果に陥る可能性もあるということです。
何事も過度のプロモーションは科学的根拠に基づくものでなければ信頼を損なうということですね。
キャッチコピーなどの宣伝を考える上で参考にしてみて下さい。
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