【管理職対象研修】企画力向上のための問題解決思考
こんにちは、中小企業診断士の諸岡です。
ここ数ヶ月、研修セミナーのご依頼が多くバタバタしておりました。
そのような中で、某企業様の管理職の方々を対象とした「企画力向上のための問題解決思考」とのテーマで6時間研修を実施した件について綴りたいと思います。
皆さん、「論理的」であることが「生産性向上」に繋がるってご存じでしたか?
物事の筋道をしっかりと理解し、問題発生の要因を的確にとらえる思考が備わることで、二度手間、三度手間がなくなることはイメージできるでしょう。
その結果、コミュニケーションに重複やずれがなくなり、業務が効率化されるというわけです。
早速本研修の大まかな内容をかいつまんでご紹介したいと思います!
筋道だてるとは?
早速ですが、以下のスライドをご覧ください。
この言葉の意味は分かりますか?
この言葉は、江戸時代の浮世草子に記された一説です。
風が吹けば桶屋が儲かるって、世の中の桶屋が風が吹くだけで儲かるなんて話、理解できませんよね?
実は、この言葉は「結論」と「要因」が飛躍している文章になっています。
正確には以下の通り!
実はこの間の「土埃が…」から「ネズミが…」までを全て省略した文章にすると「風が吹けば桶屋が儲かる」という言葉になります。
しかし、間の箇所がないだけで全く伝わりませんよね。
これを「因果の飛躍」と言います。
おそらく、この言葉の意味は知っている人にはわかったかもしれませんが、初めて聞く人からすると「どういうこと?」となりますよね。
では、こういった「因果の飛躍」は日常生活の中で使ってしまっているケースはありませんか?
例えば、「夏だからお腹を壊してしまう」とか。
これは「夏になると冷たい物をよく口にする」→「冷たい物を口にしすぎるとお腹が冷える」→「お腹が冷えるとお腹を壊してしまう」の「因果の飛躍」パターンです。
物事(結果)には、しっかりと「因果」を結び付けていかなければ、相手に伝わりにくいということですね。
問題解決のための「なぜなぜ分析」
「なぜなぜ分析」というのは、トヨタ自動車が生み出したトヨタ生産方式のうちの一つです。
もともとは、生産現場における効率の改善のために、発生した事象に対する真因を導き出すために生み出された手法です。
現在ではビジネスの分野、職場での問題解決などでも大いに活用できる分析手法です。
「なぜ」を5回繰り返すことで、真因にたどり着きやすいという、いわば統計学的なお墨付きの分析手法とのことです。
実はこれを繰り返すことで、問題の発生要因がどこにあるのか、焦点が変わってくるということに気が付かれる方も多くいらっしゃるかと思います。
その例が以下のスライドです。
「新商品が売れない」という事態があった時のシーンを考えてみましょう。
仮に「なぜ①」で留まると、「営業努力の問題」となり、営業担当者がもっと顧客訪問数を増やす、という解決策になると思われます。
しかし「なぜ②」によって、「営業スキルの問題」となり、話法を磨きあげる、などの研修を実施するといった解決策になるかもしれません。
さらに「なぜ③」では「販売戦略の問題」となり、企画部門の担当者が差別化要因を考える必要が出てくるかもしれませんし、「なぜ④」あたりからは「商品開発の問題」へと変遷していっています。
この通り、なぜを繰り返すことで「真の要因」が掘り当てられる可能性が高くなり、問題は繰り返されなくなるということです。
最後に
今回は「論理的な問題解決思考」の一部を解説しました。
発展していく会社は、特に管理職の方々が論理的思考を身につけておられ、職場における問題を繰り返し発生することがなきように対策を取られています。
まずは「これはなぜか?」と自らに問い掛ける習慣をつけるところから始めると良いでしょう。
何事もなあなあで考えて生きてきたことが明らかになるかもしれません。
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