【中小企業診断士】「きみの言ってることは説得力がある!」と言われる手法(ピラミッド構造)
こんにちは、中小企業診断士の諸岡です。
暑い日が続きますね…。
さて、表題の通り「きみの言ってることは説得力がある!」と言われたくありませんか?
「きみの言ってることはよくわからん・・・」と、かつて言われ続けた私は、そういわれたくて仕方ありませんでした。
そこで、説得力を増すテクニックをご紹介します。
先日投稿させて頂きました、「ロジカルシンキング」に続いて、論理的な構造を形作る「ピラミッド構造」について!
前回の記事が気になる方は、こちらをクリックしてください。
ピラミッド構造とは?
早速ですが、「ピラミッド構造」って何?って話です。
物事には「結論」とその「理由」、そしてその理由を裏付ける「根拠」があります。
【結論】 新製品を発売するべきだ!
【理由】 他社が新製品を発売したから!
【根拠】 これが画期的な他社新製品で自社品を凌駕する特徴を持っている!
こんな感じの「結論」「理由」「根拠」と並べたときに、「よし分かった!新製品を発売しよう!」と、誰もがなるでしょうか??
「理由」が「他社が新製品を発売した」から「うちも新製品を発売するべきだ」という結論は、ある意味では正解かもしれません。
しかし、これでは他社が新製品を発売するたびに、自社も新製品を発売せねばならなくなります。
なぜそうなるかと言うと、理由が「他社」にしか絞っていないからです。
「自社」にとってはどうなのか?
「お客さん」にとってはどうなのか?
つまり、「結論」に対して「理由」はMECE(前回の記事「ロジカルシンキングとは」参照)に整理されて初めて説得力が増します。
そこで登場するのが「ピラミッド構造」というものです。
上記が「ピラミッド構造」と呼ばれるものです。
「結論」に対して、「理由」がモレ・ダブりなく整理されていて、かつ根拠も伴っている。
このように整理すると、結論はそれらしく聞こえます。
先ほどの「新製品を発売すべき」という結論で、ピラミッド構造を作るとしたら、例えば以下のような形になります。
ピラミッド構造を作る上でのルール
ピラミッド構造をつくる上で2つのルールがあります。
ルール① ピラミッドの上下の関係が「なぜなら」と「一言で言うと」の関係であること
ルール② ピラミッドの横の関係は「モレ・ダブり」がないこと
ルール① ピラミッドの上下の関係
「結論」に対して「理由」は、「なぜなら」の関係にあることは分かるかと思います。
では、「理由」が3つあったとして、「つまり一言で言うと」の関係になっているかは、実は見落とされがちな視点であります。
先ほどの例で言うと、「他社が画期的な新製品を発売した」、つまり一言でいうと「うちも新製品を発売するべきだ」とは言い切れるでしょうか?
仮に、お客さんが全く求めてない物であれば、新製品を発売する意味ってありませんよね。
従って、ピラミッドの上下の関係は、「なぜなら」と「つまり一言で言うと」の関係であることが重要です。
ルール② ピラミッドの横同士の関係
例えば、上記のピラミッド構造の2段目が「他社が○○だから」「他社が△△だから」「他社が●●だから」と、全て「他社」が主語だとしたらどうなるでしょうか。
これも同様に、仮にお客さんが全く求めてない物であれば、新製品を発売する意味はないのに、発売しようとしてしまうということになります。
つまり、ピラミッドの横同士の関係は「モレ・ダブりがないこと」がルールです。
上記の例で言うと、「他社が」が3つ並んで「ダブっている」ということと、「自社とお客さん」という視点に「モレ」が発生しているということです。
ピラミッド構造を言葉にしてみよう
ピラミッド構造が出来上がったら、次にそれを言葉にしてみましょう。
結論: 「私はこうだと思います!」
理由: 「理由は3つあります。1つ目は・・・。2つ目は…。そして3つ目は…だからです」
根拠: 「なぜそう言えるかとというと、・・・という根拠があるからです」
結論: 「だから、私はこうだと思います!」
いかがでしょうか。
綺麗に纏められていて、端的に表現できているのではないでしょうか。
物事を説明したり主張したりする際に、余計な情報が多ければ多いほど、相手には伝わりにくいもの。
シンプルに、かつ、整理された状態で説明すると、相手にも伝わりやすくなります。
ピラミッド構造を頭の中で整理するもよし、紙に書いてみるもよし。
訓練を重ねると、いつの日にか「きみの言ってることは説得力がある!」と言われる日が必ずきます!