【経営コンサル】会議運営ファシリテーション‐生産性の高い会議の運営の仕方‐

  • 2025/12/10
  • 経営関連

こんにちは、中小企業診断士の諸岡です。

2025年は研修講師としての仕事を非常に多くさせて頂いており、プロの研修講師としての実績が非常に豊富に積みあがりました。

今年1年だけでも、おかげさまで100登壇以上は対応させて頂いております。

さて、そのような中で今年に入って非常にご相談が増えてきましたのが「会議ファシリテーション」についてです。

研修でも「効果的な会議を実現させるファシリテーション」とのテーマで登壇させて頂くことも増えてきています。

このような悩みはありませんか?

1.「会議中、参加者は誰も発言をしてくれない」

2.「会議が終わった後の結論があいまいで、行動に移されない」

3.「会議が常に一方通行に終わってしまう」

なぜ、このような状態が生まれてくるのか?

それでは以下の記事で「ファシリテーションの極意」についてみていきたいと思います。

会議には「種類」がある

まず、会議を行うにあたって何を目的に行っているかが最初に考えるべき点です。

なぜなら、会議というのは目的によって運用の仕方が異なってくるからです。

そもそもの会議開催の目的が以下のいずれになるかで議長(ファシリテーター)の役割は異なってきます。

報告・連絡の落とし込み会議

たいていの企業は月曜の朝などに「報告・連絡んぼ落とし込み会議」が定期的に行われていることが多いでしょう。

これは、会社の上層部からの伝達事項などを傘下のメンバーに「報告・落とし込み」をすることを目的とした会議です。

この会議での目的を「落とし込み」だけとするならば、一方通行の会議になりがちです。

しかし、会議参加者が「ただ聞いているだけ」の状態にするべきか否かは目的次第です。

要は、参加者に自分事と捉えてもらうためには、意見出しをしてもらう仕掛けやアプローチが必要となります。

アイデア出し会議

アイデア出し会議というのは、何か決め事を考えたり、または現状や問題点を把握するなどの目的において、全員から数多くの意見やアイデアを出すことを目的とした会議です。

この会議では、議長(ファシリテーター)は基本的に一方通行に情報を伝えるのではなく、参加者が意見を出し合うブレストタイプになる会議体です。

従って、参加者にいかに意見をだしてもらうことができるかがファシリテーターに求められるミッションということになります。

意思決定をする会議

意思決定をする会議とは、全員で「決め事」をすることを目的とした会議です。

全員で合意することがゴールになりますので、全体調整が必要とされます。

ただし、「合意したフリ」の参加者が出てくることがよくありますので、ファシリテーターとしては全員の合意形成を的確に行う必要が出てきます。

まさにファシリテーターとしての力が問われる会議と言えるでしょう。

なぜ会議は面倒と思われるか?

会議は「ムダ」「面倒」と思われることって多いですよね。

多くの人達は楽しみにして会議に臨むパターンは少ないのかもしれません。

結論を申し上げると、それは全てファシリテーターの責任です。

逆を返すとファシリテーターが変われば会議体はおろか、参加者の姿勢も変わります。

では、なぜ会議に対して不満がでるのでしょうか。

以下は「職場の会議に関する調査2025年」(株式会社識学)からの抜粋です。

どうやら「報告・落とし込み会議」は参加者に嫌われているようですね。

なぜなら、あえて会議体をもたずにメールでも共有することができるからではないでしょうか。

あえて対面で会議を行うには、何か議論をする方が望ましいと考えられるかもしれませんね。

会議でなぜ誰も話さないのか?

それでは全員で議論する会議体をイメージしてみたいと思います。

ファシリテーターは意見を全員に求めたいと、「何か意見は?」と問うたとします。

しかし、大概の場合は「しーん」としますよね。

または、なぜか「綺麗すぎる回答」がですぎたりすることってありませんか?

これは実は会議体の運営という以前に、組織としての性質が潜んでいます。

普段の組織体の性質として「集団凝集性」というものは大抵働きます。

しかしその性質が強すぎると逆に「集団浅慮」という現象が生じます。

「変なこと言って、ネガティブだと思われたらどうしよう…」という心理が働く現象ですね。

これはその会議体だけの問題ではなく、日常業務の中で積みあがっていくものだということです。

皆さんの組織ではいかがでしょうか?

会議運営の基本的な流れ

会議は基本的に準備、準備、準備ありきです。

準備なくして生産性の高い会議は実現不可能です。

そのために、会議運営のための基準を以下に示します。

どのような流れで何を準備すべきかを明確にしていくことが大切です。

会議で意見を全員から出してもらうためには、まずは「場のデザイン」からです。

話やすい雰囲気をファシリテーターがいかに作れるか、または事前に仕掛けをつくっておくことができるかどうかにかかります。

さらに「発散」と「収束」というテクニックを活かして、全員から意見を集め、まとめていくという論理性を駆使することも求められます。

そしてこの「収束」というテクニックこそ、弊社が研修で特に習得頂いている論理的テクニックということになります。

「収束」の演習例

弊社のファシリテーション研修では以下のようなワークを組み込んでいます。

以下のAさんからJさんの10名の意見を、いくつかのグループに分けて整理してみて下さい。

これだけ意見がでてきたらファシリテーターも整理しなければ、参加者がただただ思いを話して会議も終わり、ということになります。

そこでファシリテーターが行う「収束」という論理的テクニックが登場。

これらをいくつかのグループに分けて、それぞれにタイトルをつけてみると、例えばこのような分類ができるでしょう。

ここでは時系列に全員の意見を整理してみました。

ファシリテーターは全員の意見を収束させるときこそ、論理的テクニックが問われるとういことになります。

ファシリテーションはテクニックと場数

弊社ではファシリテーション研修を昨今多くご依頼いただいており、数多く登壇させて頂いております。

会議体を生産性の高いものとするためにはファシリテーターのテクニック次第で一瞬で変わります。

しかし、テクニックを知らずして場数をただ踏んでも会議体は変わりません。

参加者の会議に対する姿勢を改善させたり、生産性の高い会議を生み出す訓練をしてみてはいかがでしょうか。

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