【経営コンサル】文章の上達方法
こんにちは、中小企業診断士の諸岡です。
大人になると文章を書く機会が多く出てきます。
特にビジネスの場においては、文章でコミュニケーションをとることも豊富にありますし、何より昨今では他者とのコミュニケーションにおいてメールで連絡を取り合うことも多々あります。
文章で相手に思いを伝えて、相手を動かすためにはテクニックが必要になります。
本日は、「ロジカルライティング」について綴りたいと思います。
ロジカルライティング
文章で相手を説得するにはテクニックがあります。
その前提として、ロジカルシンキングというものはベースとして学ぶ必要があると考えます。
ロジカルシンキングの詳細はこちらでご覧ください。
文章で自分の思いを伝えて、相手を動かすには、「筋道だったストーリー」と「いかに簡潔に伝えるか」の2点が求められると考えます。
「結論」から書く
文章を書く上で、最も大切なことは「結論が何か」ということです。
大学や専門学校、入社試験や昇格試験などで、よく「小論文」というテストが導入されます。
小論文には必ず「テーマ」が与えられて、それに対して自分の考えを決められた文字数の中で表現するという流れが取られます。
まずは、「読む側」が何を見ているかという点を抑えましょう。
読む側は、テーマに対して「あなたが考える結論は何か?」を探しながら読みます。
従って、まずは結論を最初に述べることが相手の心理的な負担を軽減させることになります。
そして、それに対して「なぜそう思うのか」「そう思う要因としての自分の経験は何か」を記載して、「だから私はこういう結論を出しました」という流れが最もスムーズな論調になります。
「書き方」の手順
上記の文章を書く流れは、以下の流れで記述すると最も相手に簡潔に伝わると考えます。
「What(結論)」 ⇒ 「Why(理由)」 ⇒ 「How(具体的な裏付け)」
① What: 私はこう思います。
② Why: なぜならこうだからです。
③ How: 具体的に私はこんな経験をしてきたのです。
よくあるのは、「How」を延々と述べて、結局のところ「What」が何なのか分からないというパターンです。
こんなことをやってきました。
あんなこともやってきました。
とても苦労しました。
ちなみにその時こんなことを思ったのです。
もっとこんな風にやればいいなと。
そうすれば、もっとよくできるようになると考えたのです。
実際そのようにやってみるとうまくいきました。
本当に嬉しく、これを皆さんに広めたいと思いました。
ということで、私はこう思います。(結論)
・・・、結論までが長い!
文章は長く書けば良いわけではありません。
結論が見えないと、問いに対する解答が見当たらず、読み手はストレスを感じます。
簡潔に書く
簡単かつ簡潔に。
これは文章を書く上での鉄則です。
よく私は「中学生が理解して動き出せるような文章」を意識するようにしています。
読み手が誰かにもよりますが、私は「難しい用語を使っている文章」は読み手の勉強不足ではなく、書き手の失敗と考えてしまいます。
ビジネスではよく「横文字」が使われることがあります。
特に大手企業ではよく用いられます。
私は大手製薬企業の本部にいたこともありますが、横文字が大嫌いでした。
「ファインチューニングしましょう」
「アドホックで対応しましょう」
「カスケードしてください」
私は管理職に就いていたころは、部下がそういった言葉を使った場合には「日本語に訳すると?」と聞き返すこともよくありました。
横文字はかっこよく聞こえるかもしれませんが、意味合いを拡大解釈させてしまいます。
私はもともと英文学科出身ですので、英語は強い方ですが、ビジネス用語をかっこよく使っているようで、日本語としては間違った使い方をしていると思われる人が多数いることを実感していました。
文章においては極力横文字は使わず、正確な日本語を使うことが重要であると私は考えます。
訓練の方法
私は文章が上手くなりたいと思って、ある時、毎日1つのテーマについてWordでA4の1枚用紙に毎日小論文的な文章を書いていました。
テーマは何でもよいです。
そして大切なことは、「誰かに読んでもらうこと」です。
自分の書く文章は自分しか理解できていないこともあります。
目的は「相手に理解してもらうこと」「相手に動いてもらうこと」です。
毎日やり続けることは負担と思われるかもしれませんが、A4を1枚だけ書くというのは慣れてくると30分程度で終わります。
文章を書く練習、それはまさに論理的思考を学ぶ習慣にもなります。
忙しい毎日の中かもしれませんが、30分だけ時間をとってみてはいかがでしょうか?
文章能力が向上すると、業務効率向上にも繋がります!