【経営コンサル】新商品を生み出すコンセプトとは
こんにちは、中小企業診断士の諸岡です。
昨今、新商品・サービスが生み出しにくい時代に差し掛かっています。
それだけ「モノ」「サービス」に溢れた世の中だからです。
そのような背景の中で、どのようなコンセプトをもって新商品・サービスを生み出していくべきなのでしょうか。
本日は新商品・サービスを生み出すプロセスの根幹の部分についての考え方をご紹介したいと思います。
コンセプトとは
モノやサービスというのは、どのような役割をもっているのでしょうか。
結論を述べますと、「モノ」や「サービス」は「手段」なのです。
ある人が壁に穴をあけたいと思い、ホームセンターにドリルを買いに行きました。
この人は、実は「ドリル」が欲しくてたまらないのではありません。
この人が欲しいのは「壁の穴」なのです。
「壁の穴」を創るためには「ドリル」という手段を用いたいと思い、ホームセンターに行くわけです。
そしてこの人は、ホームセンターで数多くのドリルを見比べて、「穴の開いた壁」をイメージしながらドリルを選びます。
そしてこの時にこの人はこんなことを考えることでしょう。
① しっかりと穴を開けることができるドリルはどれだろうか。
② 穴を簡単に開けることができるドリルはどれだろうか。
③ もしうまく開けられなかったり、すぐに故障したりした時に、返品サービスや特典がついているドリルはどれだろうか。
この①~③の要素を「モノ」には備えられているかを客は自然と見ています。
この要素をまとめたのが以下のスライドになります。
① しっかりと穴を開けることができるドリルはどれだろうか。 (=「中核」)
② 穴を簡単に開けることができるドリルはどれだろうか。 (=「実態」)
③ もしうまく開けられなかったり、すぐに故障したりした時に、返品サービスや特典がついているドリルはどれだろうか。 (=付随機能)
まず「中核」が成り立たなければ、「手段」としての機能は果たすことができません。
次に「実態」は、「より簡単に」「よりオシャレに」などの付加価値の要素になります。
そして「付随機能」は、「サービス」だったり「更なる付加価値」とでも言えるでしょう。
そしてこれらを踏まえて、「商品・サービスのコンセプト」とは、「お客さんにその商品・サービスを活用することで提供する価値」と言えるわけです。
チェックリストを活用しよう
新商品・サービスを作り上げるには「コンセプト」が必要です。
ではコンセプトとはどのような視点で考えるべきでしょうか。
ここでコンセプトを形作る6つの要素「SUCCESs」をご紹介します。
やはり何か新しい製品・商品・サービスには「それを生み出すための背景」が必要です。
そしてそれが顧客の心を打つものであればあるほど、共感を生み出します。
どんな思いで今まで自分は生きてきたのか。
どんな苦労をしてきて、人々にどんな幸せを提供したいと思ってきたのか。
それを「分かりやすい言葉」を用いて表現すると、どんな形になるのか。
人生において成功を収めている人というのは、共通して誰よりも苦労を重ねてきています。
そこに強い思いがあり、そこに「感情性」や「物語性」が存在します。
いくら業務を効率化させることが今の時代大切と言えど、人間の感情は人間にしか表現することはできません。
「なんとしてもこの新商品・サービスを世に広めたい」
「自分が苦労してきた辛さを、誰にも経験してもらいたくない」
この思いというものはAIでは表現することは難しいでしょう。
新商品・サービスは「ワクワク」の原点
まずは自社の強みは何か?を改めて見極めることが先決です。
その「強み」は世の中に「ワクワク」をもたらします。
そしてその強みが生み出す「製品コンセプト」を形にしたものが「商品・サービス」です。
新たなアイデアを形にしてみよう!
必ず形にすることができます。
そして、それは世の中の人々の困りごとを解決することになるでしょう。
まさに「ワクワク」の原点になります!