【マーケティング】顧客心理に基づくマーケティング手法「ディドロ効果」
こんにちは、中小企業診断士の諸岡です。
顧客心理に基づくマーケティング手法シリーズ、本日は「ディドロ効果」について!
皆さんは、ブランド商品を一つ購入するとそれにテイストを合わせて他の商品も欲しくなったりすることはありませんか?
素敵なテーブルを購入すると、そのテーブルのテイストに合わせて他の家具も欲しくなったりしますよね。
これぞまさしく「ディドロ効果」というもの。
本日は「ディドロ効果」とは何ぞやと、マーケティングにおける活用事例をご紹介します。
ディドロ効果とは
冒頭にて簡単な事例をあげましたが、ディドロ効果とは、ある1つのモノを手に入れた時、それに関連するモノと同じ特徴やデザインで「統一したい」という心理学的現象を意味します。
財布はルイビトン、鞄はCOACH、腕時計はCARTIER、まあこれも一つのオシャレの在り方かもしれませんが、どうも統一感があるように見えないですよね。
このように、何か気に入った物を購入した際に、それに関連するデザインや機能で統一感を出したいと感じる心理状態をいいます。
人間はそもそも「一貫性」を求める心理が働きます。
自分が言った言葉や行動、それらにおいても一貫した何かが原点に働いていて、その原点に基づいて動いたりする心理がありますが、ディドロ効果はこれに沿ったものと言えるでしょう。
これは逆に言うと、「人は何かしら統一感があるものを求めており、少しでも分不相応が生じるとストレスを感じることもある」ということも言えます。
そこまで細かく考えてない、という人もいるので一概に言えるとは言えませんが、概ねこの心理は誰にでもあるものです。
マーケティングにおけるディドロ効果の活用事例
これは様々な店舗やメーカーでも活用されていることが多いでしょう。
家具のIKEAに行かれたことがある方は既にお気づきの通りかと思います。
店内のディスプレイが、既に「部屋」という空間を自社の商品で彩らせています。
まさに、テイストを統一させて別の商品の購入も促す作戦ですね。
私の好きな「Francfranc」という店がありますが、私がこの店にハマったのもまさにディドロ効果にやられたというやつ。
もはやそのスタイリッシュなテイストに統一したくなり、気が付いたらキッチンがFrancfrancだらけ。笑
無印良品でも同様ですね。
それぞれ色んなテイストを出していますが、どの商品を購入したとしてもテイストには統一感があります。
これに消費者がつられてしまうという心理を突いたものだと言えるでしょう。
さらに、私は「ディドロ効果」に近いものを感じるのが「スタジオマリオ」という写真屋さんです。
子供の七五三で記念写真を撮影に行った時に、なんと渡された色紙は「5歳・3歳」と、3歳の撮影をしに来ただけなのに、すでに5歳のところが用意されていて、そこを埋めないと違和感が残るという…。
どこの企業もうまいやり方をしますよね。
ディドロ効果を生み出す必要な要素
同じテイストに統一したい、という心理をつくために、絶対的に必要な要素があります。
それは「自社のブランド」です。
テイストの統一感がなければブレブレになってしまい、消費者からするとむしろ違和感が残ります。
そしてブランドというのは、「自社がどうしたいのか」という「思い」に基づいていることを忘れないようにしたいですね。
なぜ自社はそのテイストで売っているのか?
「ブランド」というものはそこから出来上がっていくものです。
そして「デザイン」だけがブランドではありません。
「商標」というものがありますが、これはデザインのみならず、言葉、文字、最近では音も商標登録が可能であり、まさにこれは「ブランド力」として働きます。
日本ではまだ認められていませんが、海外では「におい」も商標登録ができる国もあります。
これらは「これを見たり聴いたりしたら『あの商品』『あの会社』」とすぐ思いつくように働くものです。
この認知度が高ければ高いほど、そのブランドの力は大きく働きます。
テイストを統一させるディドロ効果を発揮させて購買を促進させるためにも、まずは自社のブランドをしっかりと構築していくことが重要ですね。
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