【研修サンプル】動画Up!「PowerPoint作成スキルアップセミナー~文字だらけのスライドからの脱出!~

  • 2024/07/05
  • 経営関連

こんにちは、中小企業診断士の諸岡です。

先日、某大手企業様の本社にてセミナーを開催させて頂き登壇して参りました。

テーマは「PowerPoint作成スキルアップセミナー~文字だらけのスライドからの脱出!」です。

プレゼンテーションのツールとしてPowerPointはよく用いられますが、文字だらけのスライドは伝えているようで、見る側からするとストレスがかかり伝わっていません。

本日は簡単にスライド内の文字を減らすコツをお伝えしたいと思います。

文字だらけのスライドになる人の共通点

なぜ文字だらけのスライドになるのでしょうか?

文字が多いスライドはとにかく見る側にしてみればストレスしかありません。

読み物にしたければプレゼンは不要です。

ということで、私個人的に文字が多いスライドを作る人にインタビューしてみました!

そうすると全員実は同じ答えが返ってくるのです!

それがこれ!!

プレゼンテーションの目的は「行動させること」

そもそも、プレゼンテーションをすることの目的は何か?

「伝えること」??

「相手に伝えること」??

ここが最も重要なポイントになりますが、「相手に伝わる」というのは実は目的ではありません。

次の図を見てみましょう。

人間が何かを意思決定するまでには段階を踏むことになります。

図にある通り、相手に「伝える」というのは、「興味」「理解」の段階あたりまでを指しており、相手に「伝わる」というのは「共感」を得て初めて達成されるものです。

しかし、プレゼンテーションというのは相手に「行動させている」ということが目的であり、プレゼンの意図通りに人が動き出して初めて本来あるべきゴールが果たされたと言えます。

実はここが最も重要なポイントですので、共感してプレゼンテーターの意図通りに相手が動き出すことを目的とする必要があることを知っておきましょう。

プレゼンテーションのターゲットは誰か?

では、次に「誰に対して」プレゼンテーションを実施するのか?

相手を行動させるためには、「誰を」行動させるのかを検討する必要があります。

会社においては「管理職」がターゲットなのか、「新入社員」がターゲットなのか、「中間層」がターゲットなのかによって、伝えるべき情報は変わってきます。

誰をターゲットにプレゼンテーションするかによって、必要な情報と不必要な情報が決まってくるということを押さえておくと良いです。

不必要な情報を組み込むと、必然的に文字が多いスライドになります。

文字を少なく、視覚的に訴える情報に限るためにも、伝えるべきターゲットを絞るということは重要なことです。

スライドを作る前に考える「目次」

伝えるべきターゲットが決まったら、次にスライドの作成に入るのかというと、実はその前にやるべきことがあります。

それは「目次」を作るという点です。

プレゼンテーションでは最も伝えたい「訴求点」(=結論)が一つあるとしたら、それを訴える根拠が存在するはずです。

そこで、伝えたい結論に向けて、根拠を肉付けるためにまずは目次を作成します。

そして、目次を作るのに活用されるのが「ピラミッドストラクチャー」というものです。

上記の通り、ピラミッドストラクチャーというものを活用して、大項目「ストーリー全体の結論」、中項目「根拠」、小項目「スライド1枚1枚で伝えたい内容」を整理する流れになります。

これがまとまると、以下のような目次が出来上がるわけです。

なお、「MECE」とは「モレダブりがない状態」を意味しており、詳しくは過去のブログ記事にて詳細を紹介していますのでご覧ください。

スライド内の論理構成について

ここまでいって初めてスライド1枚1枚を作り始めることになります。

ちなみに1枚のスライドには以下のような「位置ごとの役割」が存在しています。

「スライドタイトル」:目次に示すスライド全体の「タイトル」で、スライド内で示している内容を網羅した内容。

「スライドボディ」:スライドタイトルと結論に至るまでの根拠やデータそのもの

「スライドメッセージ」:スライドボディから導き出された、そのスライドにおける結論

ちなみに、「スライドメッセージ」はスライドの上段にある場合も下段にある場合もありますが、個人的には下段に記載することが多いかなと思います。

ちなみに、以下のスライドをご覧いただいて違和感を感じませんか??

これは実は、「スライドタイトル」と「スライドボディ」と「スライドメッセージ」の内容が一致していないというパターンです。

左のグラフは「●●駅」の平均乗降者数を「男女別」に示したものです。

また、右のグラフは「2020年度の●●駅の利用者の年齢別割合」を示したものです。

ここから、スライドメッセージとして「●●駅は40代~50代の会社員の利用が増えていっている」とは結論付けられませんよね。

即ち、スライド作成においての鉄則として、「スライドタイトル」と「スライドボディ」と「スライドメッセージ」が論理的に一致していることが求められるということになります。

これを意識すると、不要な情報が削減されていき、結果的に文字数が少なくなります。

その他の留意点

その他、色々なテクニックがありますがここでは代表的に押さえておきたいポイントを整理します。

「Zの法則」に則る

「Zの法則」ってご存じでしょうか?

人間の目線は「左上→右上」「左下→右下」に動きやすいという、この流れを「Z」で表現した法則です。

この法則に則ってスライドのストーリーも作ると分かりやすくなるということです。

「1スライド1メッセージの法則」

実はこれが非常に大事な法則!

1枚のスライドに表現する「スライドメッセージ」は、1つにするということ!

これが守られないと、言いたいことだらけになってメッセージが統一されません。

結果的に文字が多くなるという始末になるわけですね。

最後に

いかがでしたでしょうか?

プレゼンテーションの目的は繰り返しますが「相手を行動させること」にあります。

伝えたつもりで満足していても、文字だらけのスライドでどれだけ想いをこめたところで、相手を行動に移させることはおろか、伝わってさえいないというのがオチです。

是非、プレゼンテーションのツールとしてのPowerPoint作成スキルを「論理的視点」で学んでみて下さい。

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