【中小企業診断士】9月に某民間企業様で登壇する「問題解決手法」(管理職向け)について
こんにちは、中小企業診断士の諸岡です。
9月に某民間企業様の管理職研修にて登壇することとなりました。
テーマは「問題解決手法について」。
6時間研修とあって、ボリューミーな研修ですがコンテンツを現在ブラッシュアップしている最中です。
「問題」とは
「問題解決」と言われた際に、一番大事なのは「問題」の定義です。
これは非常に大事なことでありつつ、あまり認識されていないことが多い印象です。
問題の定義は以下の通りです。
「問題とは目標と現状のギャップであり解決すべき事柄である」
実は「問題」というのは「目標」があって初めて成り立つものです。
つまり、現状維持で特に目標がないという場合は、そこにはギャップが存在しないので「問題」は存在しないことになるわけです。
一方、ある中小企業で仮に年商3,000万円規模の企業が、「年商1億を目指す」となった場合。
そのギャップは7,000万円となり、7,000万円不足しているということが「問題」となるわけです。
「問題」と「課題」の違い
この点は認識にバラツキが出がちなところです。
「問題」は目標と現状のギャップであり解決すべき事柄である、と述べました。
「課題」とは「その問題を解決するためにやるべきこと」と定義されます。
「問題」が「What」、「課題」は「What to Do」です。
前述の例では、「問題」は「7,000万円不足」が問題でした。
「課題」は「7,000万円年商を増やすために顧客数を増やす」や「顧客単価を上げる」というのがそれに該当します。
ここで「あるある」なのが、「7,000万円不足しているのが課題」という表現がされることが良くありますが、これは「課題」ではなく「問題」です。
そして、「課題」を解決するために「実際にやるべき具体策」が「解決策」になるわけです。
「目標」という「ありたい姿」
「あるべき姿」という表現が使われることが多いですが、私はどちらかというと「ありたい姿」という表現の方が好きです。
「あるべき姿」というと、「あなたはこうあるべきです」という「底上げ」的な印象を持ってしまいます。
一方で「ありたい姿」と表現すると、「未来開拓型」というイメージの日本語の印象を受けます。
「目標」とはそもそも「目指す姿」であって、前向きに捉えるものであると私は思っています。
従って、「あるべき姿」というよりは「ありたい姿」の方が表現としては好きです。
ちなみに、底上げが目標と言うことであれば「あるべき姿」の方が適しているかもしれませんが。
「ありたい姿」によって「問題」は変わる
ありたい姿がどのような状態なのかによって、現状とのギャップは変わってきます。
前述の例で、ギャップが7,000万というのは、ありたい姿が「年商1億円を売っている会社」だからであって、「年商4,000万円」であったとしたら、問題は「年商1,000万円不足している」と、規模感はずいぶん小さくなります。
要はどうありたいかによって、その問題の規模感は変わってくるわけですね。
逆を返すと、「ありたい姿」(=目標)が明確でない状態で、「問題」が存在している時点で、それはおかしな話になってくるということです。
登壇に向けての準備
今回の研修も、全体的に演習を多く含め、楽しみながら学べる研修を準備しています。
6時間もただただ話を聞いてるだけの研修は、「研修」ではなく「講演」ですよね。
そりゃあ眠くもなります。
手を動かし、会話し、動き、笑い、共有し、気が付いたらこんな時間、というような雰囲気を作り上げたいと思います。
そして、私自身も受講生の方々から多くのことを学びながら益々ブラッシュアップしていきたいと思います。