【経営コンサル】医療セミナー紹介「医療・介護分野における接遇のポイント」
こんにちは、中小企業診断士の諸岡です。
様々な分野で重要視される「接客」「接遇」。
これは医療・介護の領域においても非常に重要な要素です。
ただ、医療・介護における「接遇」と、小売店等における「接遇」は趣旨が大きく異なります。
本日は弊社が研修セミナーで提供させて頂いている「医療・介護における接遇のポイント」について綴りたいと思います。
本医療セミナーの詳細はこちらをクリック
↓↓↓
「医療接遇」とは?
「接遇」とは、「お客様を理解し、適切に迎える応対」のことを意味します。
しかし、医療や介護の分野における「お客様」とはどういうった方が該当するでしょうか。
即ち、「病気や症状に困って解決を求めに来た人たち」であり、来訪してこられた時点で既に困りごとを抱えた状態なわけです。
小売店や飲食店におけるお客様とは、「楽しみ」や「感動」を求めて来訪する方がほとんどでしょう。
つまり、医療・介護分野における「お客様」と、小売・飲食店等における「お客様」は大きく異なります。
同じ「接遇」であっても、対応する相手が異なるということになります。
医療従事者と患者のコミュニケーション
「お医者さん」と聞くと、患者さんは頼りたくて医療機関に訪問してりるわけですが、少し敷居の高い存在に見えてしまいます。
医療という専門性の高い分野のスペシャリストであり、病気や症状に困って頼りに来たとしても「怒られるのではないだろうか」と緊張感をどうしてももってしまうもの。
これは「医師」という職業に対する一般的な固定概念であり、誰もが感じてしまうものです。
「白衣高血圧」というものがある通り、血圧が高い人は白衣を着た医療従事者の前では緊張して血圧が上がってしまうものです。
今の時代は昔と違って、医者が患者を選ぶのではなく、患者が医者を選ぶ時代になりつつあります。
医療従事者サイドも、丁寧な説明や接遇も求められる時代になりました。
では、医師と患者の間のコミュニケーションは良好になったと言えるのでしょうか。
上記の調査結果によると、「患者が質問しやすい雰囲気を心がけている」「十分な対話ができている」と感じている医師の認識と、患者の認識には大きなギャップがあることが分かります。
また、H30年の厚生労働省の調査によると、患者がかかりつけ薬剤師を選んだ理由の上位に「信頼できるから」「自分のことをよく理解して対応してくれるから」「人柄の良い薬剤師だから」という回答内容が並んでいます。
つまり、患者は「腕の良い医療従事者」よりも「しっかり自分と向き合って真剣に対応してくれる医療従事者」を選んでいる傾向が強いのが分かります。
コミュニケーションの溝の要因
では、なぜコミュニケーションに溝が生じてしまうのでしょうか。
様々な要因が考えられますが、ある程度共通してあげられる要因に「難解な医療用語を使っている」という点があげられます。
私自身も元製薬業界に努めていましたので、当たり前のように使っていた言葉ですが、その領域の勉強をしたことがない人からすれば非常にハードルも上がってしまいます。
今思えば、私が製薬業界に入社して最初の半年間の研修期間に、医療用語を徹底的に勉強したのを思い出します。
上記のような言葉は関係者からすれば当たり前のように使われる用語ですが、普段馴染みのない人たちからすれば聞きなれない言葉でもあります。
この難解用語を当たり前のように使ってしまうことで、患者さんには理解されず「何を言ってるのか分からない」という認識に繋がってしまっているということですね。
実際に報告されている患者さんや、その家族からのクレーム内容を東京都では分析していますが、多くが「コミュニケーション」に関する内容が上位に来ています。
円滑なコミュニケーションの原則は「Iメッセージ」
患者さんから敷居が高いと思われがちな医師が、「あなたはこうしないとダメ」と言われると、すごく説教されているような気持になります。
でも医師も患者さんには良くなってもらいたいもの。
これは医師に限らず、医療従事者全員に言えることかと思います。
こういった場合、どのような表現方法が円滑なコミュニケーションを生み出すのでしょうか。
色々な手法がありますが、ここでは「Iメッセージ」と「Youメッセージ」について触れたいと思います。
これは一般的にどのような場面においても使えるテクニックです。
主語を「あなたは」とするか「私は」にするかを入れ替えるだけで、相手に伝わる印象は大きく変わります。
「あなたは塩分をとりすぎだ!減らしなさい」と言うYouメッセージ。
「私は、塩分取りすぎだと思うから、減らしてくれたら嬉しい」と言うIメッセージ。
全く伝わり方は変わってきますね。
接遇とは、「お客様を理解し、適切に迎える応対」のことです。
上から命令するような言い方をするか、「私はこう思う」という言い方をするかで、接遇というものの対応力が変わってきます。
冒頭でも綴りましたが、患者さんは困った状態で訪問されます。
それを前提に考えた時に、Youメッセージは用いられるべきではないでしょう。
相互信頼を生み出すコミュニケーション
どのような分野においても、信頼関係は小さい言葉遣いあたりから生まれますし、崩れていきます。
医療や介護といった分野においても、接遇というコミュニケーションを通したおもてなしは信頼関係を向上させ、結果的に治療成績も向上していきます。
その他にも、傾聴スキルや、5S(整理・整頓・清掃・清潔・しつけ)も信頼関係を向上させるものと考えられています。
信頼関係を益々向上させるコミュニケーションスキルについて学んでみませんか?
ご興味ある方は問い合わせフォームより気軽にお問合せ下さい!